今月号の EVSニュースレターでは、スポーツライブ中継の新しい演出を実現する 2 つのツールをご紹介します。
今まで、グラフィック効果を使ったプレー解説をスポーツライブ中継の時間内にオンエアするには、専用の高価なシステムが必要とされてきました。このような専用システムを利用できない場合には、映像にグラフィック処理(編集)を施す時間が必要となるため、ライブ中継時間内で、グラフィック効果をつけたプレー解説をおこなうことは難しいとされてきました。
2014年Q4リリース予定のライブグラフィックプレー解説ツール『Epsio Paint』は、これらの悩みを解消する画期的なツールです。このツールを使えば、スポーツライブ中継のリプレイ映像に、簡単な操作で、グラフィック効果によるプレー解説映像を即座にインサートでき、より躍動感のある映像を"ライブで"視聴者に届けることができます。
『Epsio Paint』は、LSMリモートコントローラのスローリプレイシステムと連携して動作し、LSMリモコンの操作性はそのままに、今まで実現できなかった新しい映像演出を可能にします。
LSMリモコン上で素材を探し、グラフィック効果をつけたい箇所でキューポイントをうち、『Epsio Paint』の直観的な操作で素早くグラフィック効果をつけた後に、即座にリモコン上からプレイアウトできます。
従来のライブリプレイ操作と、『Epsio Paint』によるグラフィックインサート操作を、一連の流れの中でスムーズ且つ簡単に行えるため、専用のCG担当者をつけずに運用することも可能です。また、タッチパネルでの操作も可能で、解説者席に『Epsio Paint』の操作画面を用意しておけば、ライブ中継内に解説者が説明しながらグラフィック効果をつけたプレー解説をおこなうなどの、よりライブ感溢れる演出も可能です。
『Epsio FX』は、カラーコレクション、アニメーションエフェクト、ミラーなどの映像効果を、タブレット端末からの簡単な操作で、レンダリング時間なしでLSMプレイリストに載せることができるツールです。
『Epsio FX』があれば、映像効果をつけた映像をライブコンテンツとして、即座にEVSビデオサーバからプレイアウトできます。今までポストプロダクションで時間とコストのかかる編集作業を必要としていたスポーツ番組のプロモーション映像や、ハーフタイム中のファンサービス映像などを、『Epsio FX』のタブレット上で簡単に制作できます。
また、カラーコレクションやアニメーションエフェクトのような各クリップの映像効果のほか、トランジションエフェクト機能も搭載しており、PhotoShopなどで作成したオリジナルの連番ファイルをインポートでき、プレイリストのトランジションとして使用することも可能です。
ポータブルネットワークストレージ XFlyを収録容量だけでなく使い勝手も向上させた『XFly2』を、2014年10月にリリースします。
『XFly2』は、従来のXFlyより、収録容量を増やし、最大20TB(約320時間@100Mbps)までの収録を可能にしました。また、HDDへの書き込み/読み込み速度も向上させ、ストリーム収録のストレスを最大限に軽減します。
XFやXTAccessをゲートウェイとすることで、複数コーデックへのトランスコードや、複数の書き出し先を設定できるため、現予備構成を組んだり、ノンリニア編集機にあわせた各種コーデック毎の書き出しが可能になります。冗長性だけでなく、各々のファイルベースワークフローにあわせた素材のやり取りを実現します。
XFly2現予備構成例
XFly2 複数コーデック書出し構成例
ストリーム収録終了後に、収録映像をノンリニア編集へ持ち込む際、従来のXFlyでは、IPアドレスの設定を確認し、ネットワーク接続することが必要でした。『XFly2』は、USB3.0もしくは、eSATAで直接接続するだけで編集素材として使用できるので、編集場所が毎回異なる部屋であっても、ネットワーク設定の確認などの手間が省け、誰でも、どんな環境でも、素材の持ち運びが簡単にできます。
外部ストレージ内の素材検索/編集ツール IPLinkに、エクスポート機能が追加されました(Adobe Premiereのプラグインツールとして使用する場合のみ)。
『IPLink』のウィンドウ上での、EVSビデオサーバからのファイル素材検索や転送操作はもちろん、Adobe Premiere上で編集が終わった完パケをプレイアウトサーバへ転送することもできます。
『IPLink』上からサーバへの転送ができるため、より現場オペレータの要望に合わせた運用ルールを決めやすく、操作ミスも減らすことができます。
IPLink ワークフロー例
Apple Final Cut Pro X対応の転送ツールです。このツールを使えば、EVSとFinal Cut Pro Xの組み合わせで追っかけ編集が可能です。
EVSビデオサーバで収録された映像を、グローイングファイル(1つのファイルとしてクローズしていないファイル)としてFinal Cut Pro X上で展開できるため、素材の転送を最後まで待つことなく、最初のフレームが展開できた時点で、Final Cut Pro Xで編集作業をスタートできます。
映像データだけでなく、メタデータやログデータもそのまま取り込むことができ、XDCAM HDへの対応も予定しています。
2014年11月19日(水)~21日(金)の3日間、幕張メッセ(千葉県千葉市)で開催される『InterBEE2014』に出展します。
フォトロンブースEVSコーナーでは、スポーツに特化した最新ワークフローのご紹介や、スタジオプロダクションをご提案いたします。
皆様お誘いあわせのうえ、是非ご来場ください。
EVS Epsio製品群を中心に、国内初出展の最新ツールを使ったスポーツライブ中継の新しい映像演出、ワークフローをご提案いたします。
タッチパネルによる直観的な操作で、リアルタイムに4K映像からのHD切り出しが可能な4K切り出しライブリプレイシステム『Epsio Zoom』を出展します。
4Kサーバ『XT3』と、4K切り出しシステム『Epsio Zoom』との組み合わせで、4K映像をリアルタイムにHD映像として切り出せます。タッチパネルやマウスによる直観的な操作により、リアルタイムに切り出しが可能で、スローを交えたズームオペレーションもLSMリモコンから操作できるので、今までにないスポーツ中継のドラマチックな演出に最適です。
前項でご紹介したライブグラフィック解析ツール『Epsio Paint』、ハイライトエフェクトツール『Epsio FX』を、国内初出展します。今までスポーツ中継では実現できなかったプレー解説の演出を、新ツール『Epsio Paint』でご提案します。また、スポーツ映像をより魅力的なコンテンツとして活用できるツール『Epsio FX』も実機でご覧いただけます。
XF2の後継機であるファイルアーカイブストレージ『XF3』の実機を、国内初出展します。新しい2RUの筐体には、USB3.0を8ポート、eSATAを5ポートを搭載。さらに、10GigabitEthenetのサポートで、よりストレスなく、スムーズに中継現場からの素材ファイルの持ち運びを実現します。
スタジオプロダクションシステム『IPLink』『IPDirector』『Adobe PremierePro』を使ったシームレスなスタジオファイルベースフローをご提案します。
ブラジルW杯で実際に採用されたワークフローを展示し、Adobe Premiere Proのプラグインツール『IPLink』でのインポート/エクスポート機能を中心に、収録から編集、プレイアウトまでの流れをご紹介します。
また、日本市場向けに開発した簡易インジェストツール『STING(STudio-INGest)』も出展します。無駄を省いたシンプルな操作性を追求することで、オペレータの収録操作ミスを防ぐことができます。高い安定性を誇るEVSビデオサーバとの組み合わせで、簡単で確実な収録を叶えるワークフローを会場でご覧いただけます。